ナルシズムの語源となったギリシャ神話に登場する美少年、ナルキッソスのお話が花言葉の由来かな?
【ナルキッソス】
美少年のナルキッソスはだれからも愛され、慕われていたが、すべて冷淡に拒否していた。ニンフのエコーも恋慕の情を募らせていたが、かえって彼に辱められ、絶望のあまり森の奥に隠れてしまった。そして憔悴(しょうすい)しきった彼女はついに骨と皮だけになり、声だけが残ったという。エコーのほかにもつれないナルキッソスを恨む者は多く、そのうちの1人は神々に、彼自身もこのように恋い焦がれながらも報われることのないようにと祈った。この願いは女神ネメシスが聞き入れた。ある日、ナルキッソスは狩りに疲れて泉で水を飲んでいたが、水に映る美しい姿に気づいて、たちまち心を奪われてしまった。そして見ているものが自分ともわからぬまま恋い焦がれていき、憔悴した彼はやがて息絶える。ニンフたちは悲しんで葬儀の準備をした。しかしナルキッソスの死骸(しがい)はみえず、そのかわりに1本のスイセンの花をみつけたという。
(引用:日本大百科全書 より)